佐渡市立赤泊中学校

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学校だより【12月号】

2020.12.24

GIGAスクール構想 〜大きな希望と一抹の不安と〜

校長 村川健太郎

 過日は年末のご多用な時節にもかかわらず、期末保護者会にお越しいただきまして誠にありがとうございました。子どもたちの成長の様子や課題などを共有し、学校運営に生かしたいと考えています。今後とも、緊密な連携をお願いいたします。

 この紙面を借りて「GIGAスクール構想」についてお知らせします。この事業は、昨年12月に文部科学省が発表したもので、GIGAはGlobal and Innovation Gateway for Allの略とのことです。「すべて(の子どもたちに)世界規模で革新的な(教育の)入り口を」という意味で、具体的には、小中学校の児童生徒1人につき1台の端末と全国の学校に高速大容量の通信ネットワークを整備するものです。当初は令和5年度までに、段階的に導入する計画でしたが、新型コロナウイルス感染症対策による休校等を踏まえて、計画が前倒しとなり、本年度中に実施することとなりました。現在急ピッチで作業が進められているところです。
 当校の進捗状況は、10月下旬から工事計画等に着手、11月・12月にネットワーク工事を行い、無線アクセスポイントが設置されたところです。今後、1月下旬に端末の保管庫(充電を兼ねたキャビネット)の設置し、年度内に端末(佐渡市はアンケート等を経てwindowsタブレット端末)の整備となる見込みです。
 日本のICT(Information and Communications Technology:情報通信技術)の利活用は、先進国の中では後塵を拝しているともいわれていますが、これからの令和の時代の子どもたちは、鉛筆やノートを使うのと同じように電子機器を使った授業がスタンダードになっていくことは間違いないでしょう。
 但し、気を付けなければならないのは、やはりネット依存の予防や対応策です。現在、パソコン、タブレット、スマートフォン等を使いこなしている子どもたちが多くいます。そのこと自体は素晴らしいことです。しかし、授業でもタブレットなどの電子機器を使うことで、身近さ、手軽さ、便利さの再確認が一層加速していくことになります。
 現在、ゲームやWeb検索、SNS、動画視聴、ネットショッピングなどで、便利さや手軽の反面、様々な問題も起きており、ネットの使用自体が依存の対象になり得る可能性も孕(はら)んでいることを自覚する必要があります。ネットの使い過ぎは、日常生活や社会参加に支障をきたす形で表面化します。しかしそうなってからでは遅すぎるのです。

 暦は冬至を過ぎ、これからは日一日と太陽の出ている時間が長くなっていきます。我慢や制約が多く、先の見えない不安とも戦ってきた2020年ですが、生徒と職員一同は、保護者や地域の皆さまの協力の下、学校行事も含め、概ね予定どおりの教育課程を遂行することができそうです。夏休みの短縮分等で、例年よりも授業時数は多くなる見込みです。
 新型コロナウイルス感染症は、まだ予断を許さない状態ですが、するべき対策をしっかりと行いながら、教育活動を継続していく所存です。どうぞ皆様、よいお年をお迎えください。

生徒会役員選挙

 令和3年度生徒会役員選挙が行われました。会長1名、副会長男女各1名の計3名を選出するもので、今回は2年生からそれぞれ1名ずつが立候補し、信任を問う選挙となりました。12月2日(水)に立会演説会、翌3日(木)に投票を行いました。選挙の結果、3名の候補者が信任されました。7日(月)の生徒朝会で任命式を行い、会長に猪股雪那さん、副会長男子に林凰雅さん、副会長女子に椿優那さんが任命されました。
 来年度の生徒会を率いる3名が、より良い赤泊中学校を創り上げるべく、大いに活躍してくれることを期待します。

会長:猪股雪那さんの公約

 私は、「地域とふれ合い、一人がみんなのために活躍できる赤中」にしたいと思っています。そのために、毎日のあいさつを全校生徒が意識する呼びかけや、行事のアイデアを募集したり、あいさつボランティアに参加した人数を表にしたりするなど、赤泊中学校全体の積極性を高め、学校だけでなく、赤泊の地域全体を明るく笑顔にできるように自分から呼びかけていきたいと思います。

副会長:林凰雅さんの公約

 私は、全校をまとめている先輩たちの姿にあこがれて副会長に立候補しました。副会長になって第一に実現したいことは、あいさつの改善です。この学校をよくするには、あいさつが今以上によくなることが必要だと思います。相手より先に、明るいあいさつができるような学校にしたいと思います。また、生徒会活動について積極的に発言をし、他の人も意見を言いやすいような環境をつくり、この学校をよりよくしていきたいと思います。

副会長:椿優那さんの公約

 私は1年生のころから全校生徒をまとめている生徒会本部にあこがれていました。私も本部に入り、様々な経験を積みたいと思い、副会長に立候補しました。私は副会長になって活気のあふれる学校にしたいと思っています。そのために、朝と帰りのあいさつだけでなく、日中のあいさつも意識した活動を行います。あいさつを活性化させることによって、活気あふれる赤泊中学校にしたいと思います。

選挙管理委員長:渡部日世吏さんから

 今回の選挙は、全校の皆さんの正しい明確な意志が示されたと思います。立会演説会では立候補者の熱意も伝わり、来年度の赤泊中学校を積極的にリードしてくれることを確信できました。今日、生徒会三役に任命された人たちは、学級からも推薦を受けた、リーダーとしてふさわしい人たちばかりです。また全員が、じっくりと考え、相当悩んで、全校のために決断をして立候補してくれた人たちです。全校の皆さんも協力してあげるような温かい雰囲気を、これからの学校生活に望みます。
 任命式をもちまして、選挙管理委員の活動を終了いたします。約1か月間の短い間でしたが、全校の皆さんのご協力に大変感謝しています。ありがとうございました。

総合学習発表会

 12月15日(火)総合的な学習の発表会を行いました。今年度はコロナ禍のため、どの学年も例年とは異なる形で学習を進めてきました。そのため、例年、学年ごとに実施してきた発表会は、時間を短縮した形で全学年一斉に、広い会場での発表とさせていただきました。

 1年生は、はんや節をリズム感良く笑顔で披露し、作成したはかま紙は掲示しました。はかま紙は、まるで本物の技術をもった人が作成したかのような出来栄えでした。
 2年生は課題解決型職場体験で、事業所から与えられた課題について、解決策を中心に発表しました。観光客や保育園児、お年寄りの方や来店するお客様のことなど、どれも「人のことを考える解決策」として良く考えられたものでした。
 3年生は修学旅行から見た佐渡・赤泊、という提言の形でまとめて発表しました。これまでの経験や独自の視点で自分の考えがまとめられており、聞き応えがあるものでした。
 どの学年も、佐渡の伝統芸能や、将来の佐渡を考えた内容の濃い発表でした。赤泊や島内各所の皆さまにお世話になりながら、地域の方々に支えていただきました。大変ありがとうございました。

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