佐渡市立赤泊中学校

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学校だより【2月号】

2021.2.26

菊根分け あとは自分の 土で咲け

〜巣立つ3年生へのエールを込めて〜

校長 村川健太郎

 先日、テニス全豪オープンで、大坂なおみ選手が2年ぶり2度目の優勝を果たしました。トップレベルの位置にいても、なお進化し続けていると言われるプレースタイルもさることながら、優勝後のインタビューにも心を奪われるものがありました。
 決勝の対戦相手で敗者となったブレイディ選手を惜しみなく称え、そのチームや家族・友人についても言及しました。そして、ファミリーと呼ぶ自分のサポートメンバーに感謝の意を表し、会場に足を運んでくれた観衆に対して、また、試合を開催してくれた主催者にも謝辞を送っていました。差別に抗議行動をする凜とした態度と、時折見せる無邪気さとも相まって、誰からも愛されるトップアスリートとなっていることを感じさせます。
 さて、当校では、20日(土)に三送会が行われました。数年前から保護者も参観したいとの声があり、新生徒会長と校長の連名で3年生の保護者に案内を出しています。今年は、PTA総会と同日の土曜日開催とし、多くの方々に生徒の活躍を見ていただく機会となりました。
 学校の活動には、それぞれにねらいや目的があります。生徒会活動全体では、「活動を通して、望ましい人間関係を形成し、集団や社会の一員としてよりよい学校生活づくりに参画する」こと、「協力して諸問題を解決しようとする自主的、実践的な態度を育てる」ことと記されています。
 その中でも三送会は、1・2年生の新生徒会本部が中心となり、企画段階から「3年生に感謝の意を伝えよう。喜んでもらおう。」という明確な目的があります。生徒会本部から、各学年から、ささやかながら職員からも、出し物を送りました。また、3年生からは、受験勉強の合間を縫って作成した、素晴らしい動画を披露してくれました。終始、和やかで、笑いに包まれ、時折胸にぐっとくる、そんな貴重な時間を共有することができました。これも、3年生の生徒集団が愛される存在であるからこそに他なりません。
 現在の2年生は来年、1年生は再来年と、恩返しならぬ「恩送り」で、リレーのバトンのように、駅伝競走の襷(たすき)のように、脈々とつがれていくものと確信しています。

「菊根分け あとは自分の 土で咲け」

 この句は、作家の吉川英治さんが、友人の娘さんの結婚式で披露したものだそうです。今までは親のもとで大切に育てられてきた新郎・新婦の2人が、新しい家庭を築き、自分たちの生活を作り上げていくことへの期待と励ましの、温かい気持ちが伝わってきます。
 このエピソードは、義務教育を終え、自分の道を歩んでいく卒業生にもあてはまりそうです。今まで、小学校、中学校と義務教育で培った学力と、身に付けてきた生きる力を基礎として、新たな栄養分を吸収しながら、一人一人がオリジナルの大輪の花を咲かせてもらいたいと強く願うところです。


鼓童南佐渡巡回公演

 1月27日(水)鼓童による南佐渡巡回公演が行われました。コロナ禍で鼓童の活動が制限される中、なんとか子どもたちに演奏を聴いてほしいという願いから実現したものです。
 当日は赤泊地区の小学校、中学校、保育園の子どもたちが一堂に会し、生の演奏を聴かせていただきました。同じ佐渡にいながら、実際は初めて聴く子どもも多く、迫力ある演奏に驚きと感動を味わっていました。
 生徒の感想を紹介します。

特に印象に残った演奏は大太鼓です。どの太鼓よりもとても大きな音で、心が温かくなるような音色でした。振動や叩く人の姿勢からも迫力が伝わってきました。鼓童の皆さんはみんな明るくて、元気な人ばかりでした。女性も男性に負けない大きな音で演奏していてすごいと思いました。こんな素晴らしい鼓童が佐渡にあるのが私はうれしいです。(1年小橋)

私はあまり鼓童を見たことがありませんでした。最初音を聴いたときはとても驚きました。リズムが速くなったり、ゆっくりになったりして、一つ一つの演奏にまるで感情があるかのように感じました。心にすごく響いてきました。これからも元気と勇気をたくさんの人に届けてください。(1年齊藤)

鼓童の迫力のすごさに驚きました。テレビなどで見ても迫力があるのに、生ではその倍以上の迫力や感動がありました。私は4人が並んで高速で太鼓を叩くところが一番心に残りました。とても速いスピードなのに息もテンポも合っていてすごいパフォーマンスだなと思ったし、みなさんの日々の努力が伝わりました。私も鼓童の方々の様に努力し、たくさんの人に感動を与えたいと思いました。(2年猪股)

演奏している間、鳥肌が止まりませんでした。距離が離れていても振動が伝わってくるのがすごいパワーだと思いました。佐渡出身でなく、島外から来て太鼓を叩きたいという思いに信念があって一人一人輝いているように見えました。寒い中、明るくコミュニケーション取れるのが私にはなかなかできないので、そのような人になっていきたいと思いました。(2年萬豆)

鼓童を間近で見るのは初めてだったので、想像以上に迫力があって素晴らしかったです。横に太鼓を並べて流れるように演奏しているのが特に心に残りました。太鼓には音階がないのに音楽を表現できたり、休むことなく細かい動きで叩き続けたりできて、練習を重ねている人はすごいなと思いました。(3年青野)

鼓童の皆さんの演奏を聴いて、太鼓を叩くタイミングやリズムがそろっていて、迫力や一体感があり、すごいと思いながら聴いていました。途中にあったクイズや体を動かすところはとても楽しかったです。太鼓の音に負けない歌声を響かせたり、連続で叩いているのに、続けて違う曲を演奏したりするなど、太鼓を叩くというのはとても体力が必要だと思いました。私は「千里の馬」がお気に入りです。(3年葛野)


第2回生徒総会

 2月2日(火)令和2年度生徒会活動の最終となる第2回生徒総会が行われました。今年度の本部、委員会活動の報告と反省が発表され、次年度へとつなげる会となりました。後半は令和3年度生徒会への引継式が行われました。さらに充実した生徒会活動となることが期待されます。


三送会

 2月20日(土)新生徒会本部の初めてのイベントとなる三送会が行われました。3年生へ感謝の気持ちを込め、本部、学年ごとに、クイズ、劇やダンス、漫才、思い出のスライドショーなど、バラエティーあふれる演目が披露されました。最後に3年生へプレゼントが送られ、下級生と保護者の花道で3年生を送りました。


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