佐渡市立赤泊中学校

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学校だより【7月号】

2020.7.22

「ストレス」を考える

校長 村川健太郎

<7月6日 全校朝会の講話より>

 今日は、「ストレス」との付き合い方について考えてみましょう。「ストレス」とは、「刺激によって引き起こされる身体の反応」です。例えばこの風船が自分の心だとします。普通の状態では丸い風船ですが、指の圧力によって風船はへこみ、心がストレス状態になります。このとき押している指が、ストレスの元となる「ストレッサー」です。

 気温が暑いとか寒いとか、工事の騒音や振動など、外からの刺激でイライラすることがあります。これは「物理的ストレッサー」です。また家族の関係であるとか、将来像が見えなくて不安であるなど、心の中のもやもやがストレスになる「心理的・情緒的ストレッサー」や、病気や体調不良、睡眠不足などの「生理的・身体的ストレッサー」は内的要因の分類です。職場や学校での人間関係がストレスになる場合もあります。これは「社会的ストレッサー」と言われるものです。人は人と関わって生きていくもので、そこには必ず人間関係が生じます。
 いずれの種類であっても生きていくには必ず、大なり小なりのストレスと付き合っていくことになります。
 ストレスは一般的にはマイナスのもので、ストレスなんてないほうがいいと思うでしょう。しかし、常にストレスが悪いという訳でもありません。ストレスが全くない環境に置かれた動物はどうなるかという日米の研究があり、実験結果として、体温調節がうまくいかなくなるなど、体に変調をきたすことが分かっています。生きる上で、全く刺激がないよりは、ある程度のストレスは必要であるということです。
 ストレスには良いストレスと悪いストレスがあります。例えば、バンジージャンプやジェットコースターはすごいストレスだと思いませんか。お金を払って、恐い思いをする。でもそれが楽しいと感じる人もたくさんいて、その人にとってはよいストレスになるのです。マラソンや激しい運動等もそうです。新しい人間関係、新しい挑戦、勉強や受験というのも、悪いストレスにも良いストレスにもなり得ます。気持ちの持ちようである程度のコントロールが可能なのです。
 心も体も大きく成長する「思春期」真っ只中の皆さんは、きっと何らかの悩みや葛藤を、持ち合わせていることでしょう。それは紛れもなく成長の過程です。思春期の特徴として、目の前の不安やストレスが、人生の全てを占めている気持ちになることがあります。少しのマイナスが、人生に立ちはだかる大きな壁のように感じてしまうかもしれません。しかし、思春期に抱えている悩みは、大人になったときに振り返ると、「なぜ自分はあんなことで悩んでいたんだろう。」と笑い話になることも多くあるのです。
 どうせ付き合うストレスならば、自分を成長させるための存在と捉え、「ストレスはあって当然、人生のスパイスである」、「ストレスどんと来い」、「ストレスよ、成長させてくれてありがとう」と、大らかな広い気持ちで受け入れてみるのも一つの方法かもしれませんね。


体育祭に向けて

 9月の体育祭に向け、準備が進んでいます。今年は新型コロナウイルス感染症防止のため、種目の変更や感染対策を講じた上での実施となります。
7月7日(火)の生徒朝会では軍団カラーの抽選が行われ、紅蒼各軍の士気も高まってきました。また、7月15日には保護者でもある渡邉様を講師に、「よさこいソーラン」の練習を行いました。これから約2か月間の熱い戦いが始まります。


生き方・働き方トーク

 7月末に実施予定の「課題解決型」職場体験に向け、JA赤泊、スマイル赤泊、赤泊保育園、サンライズ城が浜、の4つの事業所の方をお招きして、「生き方トーク・働き方トーク」を行いました。
 ゲーム形式の自己紹介を行ってから、それぞれの事業所の方々の仕事に対する思いや、自身の生き方について教えていただきました。後半は職場体験での事業所からの「課題」=「ミッション」についての提示があり、生徒はそれぞれのミッションを解決すべく、体験活動に臨むことになります。7月27日からの3日間の体験の中で、どのようか解決策を提示できるのか、期待したいと思います。
○ 大型スーパーとは違う、赤泊の店舗運営を考える。
○ 新しいレクレーションを企画し、やってみる。
○ 水遊びをより楽しめる新しいおもちゃをつくる。
○ 赤泊の良さをいかした宿泊モデルコースを作る。


私の思い

スクールカウンセラー 村田恵子

 こんにちは。スクールカウンセラーとして赤泊中学校に勤務して4年目となりました。島内7つの小・中学校を回らせていただき、児童生徒の皆さんや保護者、職員の相談に対応させていただいたり、校内巡視や授業参観、授業をさせていただいたりするなどの活動を行っております。しかしなにぶんにも、月1回の勤務ですので、生徒の皆さんや保護者の皆さんからは、相談しても仕方がないと思われているのか、来訪者は非常に少ないのが現状です。

 近年、学校に行けない子どもたちが増えてきました。原因を特定することはとても難しいことですが、子どもは、いろいろなことを我慢して、もう限界を超えて学校には行けないという気持ちがあふれ出、不登校になります。無理矢理送っていったり、説得したり、とにかく登校させることばかり考えていると、子どもは更にパニック状態になります。子ども自身、学校に行けないことは良くないことだと思いつつ、前日の夜まで登校するつもりで準備をしても、朝になると「誰にも会いたくない」「もう駄目だ」と感じて、本当に頭が痛くなったり、おなかが痛くなったりするのです。親に言えないことも多いようです。父親と母親の対応の違い、家庭と学校・医療機関などとの温度差の違いもあるようです。
 学校に行けないことを怒らないでほしいし、学校を休むその気持ちを受け止めてほしいと思います。そして本人の話をじっくりと聞いてあげてほしいのです。
 私たちスクールカウンセラーは、黙って話を聴きます。そして、一緒に考えます。話をし、愚痴を言うことで、改善できることもあるのです。月に1回だけだから言いやすいこともあります。不登校やいじめなど、何かお困りのことがありましたら、ぜひ、話をしにお越しください。お待ちしております。


保健室の1学期

 慌ただしく始まった新年度も3か月が経ち、あっという間に1学期が終わろうとしています。今年度は、新型コロナウイルスの流行に伴って、臨時休業、学校行事の延期、各種大会の中止等、様々な場面で、生徒や保護者の方々、そして教職員にとっても、イレギュラーな始まりとなりました。

 保健室の1学期を振り返ってみると、昨年度から日程を組んでいた各種健康診断のほとんどが延期となり、例年であれば5・6月中に全て終了するものが、今年は秋まで続くことになってしまいました。
 また、感染症対策の一環として、4月の初めから現在まで、職員総出で校内の消毒作業を行っています。部活動終わりで先生方の疲労もたまっている時間帯ですが、毎日文句ひとつ無く協力していただいています。改めて赤泊中学校の職員の優しさを感じています。この状態がいつまで続くのか、関東地方での再流行の兆しをみるとまだまだ気が抜けない日々が続くのかな…。と少々不安な気持ちです。

 そして生徒たちの様子ですが、佐渡市での発生がなかったためか、そこまで危機感はもっていないようです。いつも通り穏やかに過ごしていたように思えます。しかし、新潟県内でも感染者の発生は完全に収まっているとはいえません。これから夏休みに入っていくなかで、県をまたいでの旅行者も増えてくることと思われます。過剰な危機感を持つ必要はありませんが、いつどこで自分が感染してもおかしくないと言う意識を持ち、引き続きご家庭でも、手洗いうがい、マスクの着用、三密を避ける、換気など、新しい生活様式を守りながら、生活をしていただきたいと思います。さらにこれから気温が高くなってきますと、熱中症のリスクも出てきます。水分摂取や適宜マスクを外すなどして熱中症予防をしていただきたいところです。
 2学期も、生徒の皆さんが毎日健康に過ごせるよう、保健室からサポートしていきたいと思います。(佐藤)


マナー講座開催

 7月3日(金)、2年生を対象に「マナー講座」を開催しました。毎年お願いしている株式会社NTTネクシアの田辺紀子様を講師に、挨拶や礼の方法など、社会人として身に付けたいマナーについて学びました。生徒にとって、新しい発見が多くあったようです。
【生徒の感想から】
●相手を不安にさせないよう、笑顔で明るい声で挨拶しようと思いました。●びっくりしたのは相手の第一印象は言葉遣いではなく、目や口を見ているということです。私は表情や清潔感を大事にしようと思いました。●「語先後礼」というように初めに言葉を言い、後に礼をするときれいに見えて、礼儀正しいことが分かりました。●今回習ったマナーを職場体験でやれるようにがんばりたいです。


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